〜代表の私が「本物の木」にこだわり、現場で一枚ずつ選ぶ理由〜
家づくりを考える際、足裏に触れる「床材」選びは、その後の暮らしの心地よさを左右する最も重要な決断の一つです。ShozenDesign(ショーゼンデザイン)が標準として採用しているのは、天然の「パイン材(松)」の無垢床です。
「無垢の木はいいですよね」と仰るお客様は多いですが、実は無垢材、特にパイン材は非常に個性が強く、扱う人間の腕が試される素材でもあります。
今回は、代表であり大工でもある私、田中が、現場で毎日パイン材と向き合う中で感じている「木の真実」と、その扱い方のこだわりについてお話しします。
1. なぜ「パイン材」なのか?その最大の理由は「熱容量」
無垢材にはオークやチークなど多くの種類がありますが、北杜市の厳しい冬を想定した時、パイン材は極めて優れた特性を持っています。それは、木の中に含まれる「空気の量」です。
パイン材は針葉樹であり、広葉樹に比べて細胞の間に空気をたくさん含んでいます。この空気が断熱材のような役割を果たし、冬でも足裏の体温を奪わず、ほんのりとした温もりを感じさせてくれます。 「冬でもスリッパがいらない」という無添加住宅の心地よさは、このパイン材の柔らかさと温かさがあってこそ実現するものです。
2. 大工の目利き:一枚一枚の「顔」を見て配置を決める
工場で作られる合板のフローリングと違い、パイン材には同じ模様が一つとしてありません。 私は現場で床を貼る際、梱包を解いたパイン材をバラバラに並べ、まずは「木目」と「節(ふし)」の表情をじっくり観察します。
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美しい木目の板: 家族が集まるリビングの中央や、視線がよく行く場所に。
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少し個性が強い板: 家具で隠れる場所や、あえてアクセントとして活きる場所に。
一枚一枚の「顔」を見極め、部屋全体が美しいグラデーションを描くように配置を考える。これは、図面を引くだけの人間にはできない、現場に立ち続ける大工だからこそできる「目利き」の作業です。
3. 無垢の「動き」を読み、隙間をデザインする
無垢材は、家になった後も呼吸を続けています。北杜市の乾燥する冬には少し縮み、湿度の高い夏には膨らむ。この「動き」を無視してキチキチに貼ってしまうと、夏に床が盛り上がってしまう原因になります。
私は施工の際、その時の季節や木材の乾燥状態を指先で感じながら、コンマ数ミリ単位で隙間の空け方を調整します。 「冬に貼るなら、夏に膨らむ分を考えて少し遊びを作っておこう」 この感覚的な調整こそが、10年、20年経っても不具合が出ず、美しさを保つ床を作るための秘訣です。
4. 傷すらも「思い出」に変える漆喰との相性
「無垢のパイン材は柔らかいから、傷がつきやすいのでは?」 はい、その通りです。物を落とせば凹みますし、お子様が遊べば傷もつきます。しかし、私はそれを「欠点」だとは思いません。
パイン材は年月とともに、最初は白っぽかった色が深い飴色へと変化していきます。漆喰壁が時を経て味わいを増すように、床についた傷も、飴色のツヤの中に溶け込み、家族が生きてきた証としての「風合い」に変わります。 補修が必要な時は、アイロンの熱で凹みを戻したり、天然のワックスで磨いたり。自分で手をかけられることも、パイン材の愛おしいところです。
5. 平日の報告で、あなたの床ができていく姿を届けたい
私が毎日お施主様に送るLINEの写真には、床を一枚ずつ丁寧に貼り進めていく様子も含まれます。 「今日はここまで進みました。ここの木目がすごく綺麗ですよ」 そんなメッセージと共に届く写真は、これから一生を共にする素材への愛着を育んでくれるはずです。
誰が、どんな想いで、どの板を選んで貼ったのか。それが見える家づくりこそが、本当の意味での「注文住宅」だと私は信じています。
結論:パイン材は、共に成長する「家族」のようなもの
パイン材の床は、完璧に均一で冷たい工業製品ではありません。 温かく、柔らかく、時には動き、傷つくこともあるけれど、それ以上に深い安らぎを私たちに与えてくれます。
北杜市の清らかな空気の中で、漆喰の壁とパインの床に包まれて暮らす。その贅沢な日常を支えるために、私は今日も現場で、木の声に耳を傾けながら床を貼り続けています。
本物のパイン床、その「肌触り」を確かめてみませんか?
写真ではお伝えできないのが、パイン材の柔らかさと温もりです。 ぜひ一度、私たちの現場やモデルハウスで、靴を脱いでその感触を体感してみてください。
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一生ものの床選び、大工の視点からじっくりお話ししましょう。




