Blog

甲斐駒ケ岳からのひとこと

 

 

 〜数字の高さよりも、土地の個性を読み解く設計が大切な理由〜

家づくりを勉強されている方なら一度は目にしたことがあるであろう「HEAT20 G3」という言葉。国内最高水準の断熱性能を指し、「これさえ選べば極寒の北杜市でも安心だ」と思われるかもしれません。

しかし、現場で日々太陽の動きと向き合い、自ら断熱材を施工している私、田中の意見は少し異なります。

結論から申し上げます。日照時間が日本一長い北杜市において、闇雲に「G3」という数字だけを追求することは、必ずしも最善の選択とは限りません。今回は、カタログスペックだけでは見えてこない、北杜市の気候に最適化された「断熱・蓄熱・日射」のバランスについてお話しします。


1. 太陽という「最強の暖房」をどう受け止めるか

北杜市の冬の最大の特徴は、寒さは厳しい一方で、日中は「八ヶ岳ブルー」と呼ばれる突き抜けるような青空から、強烈な太陽光エネルギーが降り注ぐことです。

高断熱ゆえに起こる「冬ののぼせ」

断熱性能をG3レベルまで極限に高めると、魔法瓶としての能力が最大化されます。しかし、北杜市の強い日差しを大きな南面の窓から取り込んだ際、高性能すぎるがゆえに熱が逃げ場を失い、冬場でも室温が想定以上に上昇してしまうことがあります。

30度まで上がることは稀ですが、25度を超えてくると「冬なのに少しのぼせるような暑さ」を感じ、結局は暖房を止めるだけでなく、せっかく取り込んだ熱を逃がすために窓を開けたり、換気を強めたりすることになりかねません。断熱性能を上げれば上げるほど、日射を遮る「軒」の深さや、窓の遮熱性能のコントロールが極めてシビアになり、設計の難易度とコストが急上昇するのです。

2. 「G1 × ダブル断熱」が北杜市の正解である理由

私たちが標準とする「HEAT20 G1」は、北杜市の冬の深夜でも室温を15度程度に保つ十分な能力を持っています。ここに、私が施工する「炭化コルク(外断熱)」と「セルロースファイバー(内断熱)」のダブル断熱が加わることで、G3の数字だけでは測れない「快適さの質」が生まれます。

セルロースファイバーの「蓄熱」が熱をいなす

G3でよく使われるプラスチック系断熱材は熱を通しませんが、熱を蓄える力(熱容量)はそれほど高くありません。 一方、私たちの使うセルロースファイバーは、高い断熱性に加え、圧倒的な蓄熱性を持っています。日中の強い太陽熱を「蓄熱」として壁がゆっくりと吸い込み、夜に向かってじわじわと放出して温度変化を緩やかにする。 この「熱を逃がさない(断熱)」だけでなく「熱をなだめる(蓄熱)」という働きが、北杜市の激しい寒暖差には最も適しているのです。

3. コストパフォーマンスと「健康」の投資バランス

G1からG3へスペックを上げるには、一般的に数百万円単位の追加費用がかかります。しかし、北杜市のように日射が得られやすい地域では、その投資に対する光熱費の削減効果は限定的になることが少なくありません。

投資すべきは「スペック」より「本物の素材」

私は大工として、その予算を「ただ厚い断熱材」に変えるのではなく、家族の健康を守る「漆喰壁」や「無垢の床」、あるいは暮らしを彩る「庭づくり」に充てた方が、移住後の満足度は高まると考えています。

過剰な高断熱よりも、漆喰が湿気を調整し、太陽の熱を素直に受け入れる。そんな「自然の理にかなった、ゆとりのある高性能」が、私たちの目指す家づくりです。

4. 代表・田中が現場で「光の道」を読み切る

設計図でG3と書くのは簡単ですが、現場でその性能を土地に合わせて活かし切るのは至難の業です。 私は毎日現場に立ち、LINEでお施主様に進捗を送る傍ら、常に「この季節のこの時間の光が、どう室内を温めるか」を観察しています。

「この土地の日当たりなら、G1スペックで十分に暖かい。その代わり、春先の温度上昇を防ぐために軒をあと数センチ伸ばそう」 現場で材料を切り、断熱材を自ら触っているからこそできる、スペックの数字に振り回されない「生きた提案」こそが、ShozenDesignの強みです。

5. 結論:目指すべきは「数字」ではなく「心地よさ」

家づくりは、G3という「称号」を得るためのゲームではありません。 北杜市の美しい景色を眺めながら、冬は太陽に感謝し、夏は深い軒の影で涼む。その当たり前で贅沢な日常を、最も合理的なコストと最高の素材で叶えるのが「HEAT20 G1 × ダブル断熱」の組み合わせです。

数字の高さに惑わされず、この土地の太陽と賢く、心地よく付き合う。 そんな「地に足のついた高性能」を、私たちと一緒に作り上げませんか?


あなたの土地に最適な「断熱の正解」を見つけませんか?

「高性能な家がいいけれど、予算とのバランスで悩んでいる」「北杜市で本当に快適なスペックを知りたい」 そんな方は、ぜひ私たちの見学会にお越しください。数字だけでは分からない、無添加住宅の「質の高い暖かさ」をお教えします。

▼ LINE公式アカウントで「断熱・日射バランス相談」受付中! ▶ LINE公式アカウント:https://lin.ee/vl67O2l

 流行の数字に流されない、あなたにとっての「最高」を一緒に見つけましょう。